Newみんなの算数講座5 「~で割ると~余り、~で割ると~余る」

Newみんなの算数講座5 「~で割ると~余り、~で割ると~余る」

今回は、旧ホームページ時代からすごく人気があったわり算とあまりのお話です。
アマリーサリーバラバリーというタイトルをつけていました。僕のオリジナルの解法ネームなんですけどね。とてもよく似た問題にそれぞれのクセがあり、それを生徒に区別してもらうために考えました。いつだったかアマリーちゃん、サリーちゃん、バラバリーちゃんをイラストにしてくれた女の子がいたっけ。懐かしいなあ。あの子、今どうしてるかな。

今回の書き直しでタイトルはまじめな内容に変えましたが、こちらのサイトにも来ていただいた感謝の意味を込めまして、以前の内容にもうひとつ追加して、アマリーサリーワリーバラバリーでお届けしようと思います。

では4パターンまとめて問題出しますね。

(1) 3でわっても5でわっても1あまる整数のうち、100にもっとも近い整数はいくつですか?

(2) 4でわると2あまり、5でわると3あまる整数のうち、3ケタでもっとも小さい整数はいくつですか?

(3)7でわると3あまり、8でわると2あまる整数のうち、500にもっとも近い整数はいくつですか?

(4)4でわると2あまり、7でわると1あまる整数のうち、3ケタでもっとも大きい整数はいくつですか?

4パターンの4問ですが、雰囲気はとても似てるでしょう?

え~とですね。(1)がアマリー、(2)がサリー、(3)がワリー、(4)がバラバリーに分類される問題です。よく似てますが、それぞれの条件に個性があり、その個性に応じてアプローチ(解き方)が変わってくるのです。順番に読んでみてくださいね。

(1)アマリー

あまりがそろっていることが特長です。あまりがそろっているのでアマリーと名づけました。

アマリーのパターンでは、
(わる数の最小公倍数×□)+共通のあまり
という式を用意しておくと、□のところに0以上の自由な整数をあてはめてることで、次々に解答の候補を求めることができます。僕はこのような解答の候補を見つける式を代表式と呼んでます(正式な用語ではないです)。

では問題(1)の代表式を作ってみます。わる数3と5の最小公倍数が15、共通のあまりが1だから、代表式は{15×□+1}となります。
この代表式を計算した結果が100にもっとも近くなるように□にあてはまる数を考えます。100÷15の商の整数部分でだいたいの見当はつきますよ。

100÷15=6…より、
□=6を代表式にあてはめると、15×6+1=91
□=7を代表式にあてはめると、15×7+1=106
91より106の方が100に近いから正解は106です。

91を解答してしまう生徒が多いですね。100に近いという条件だから、近ければ100を超えてもかまいません。代表式にあてはめるとき、1つとなりを調べる習慣が大切です。2ケタでもっとも大きいものという条件なら91が正解ですね。

条件の例 この手の問題には、そのときによっていろいろな条件が加わります。次のような条件が多いと思います。
・2ケタでもっとも小さい(大きい)整数は?
・3ケタでもっとも小さい(大きい)整数は?
・~にもっとも近い整数は? など

(2)サリー

特長はわる数とあまりの差がそろっている点です。差がそろっているのでサリーと命名しました。リーの部分はアマリーとそろえただけです(笑)

問題をもう一度見て、わる数とあまりの差がそろっていることを確認してください。
4-2=2 5-3=2
わる数とあまりの差がちゃんとそろってますね。

サリーのパターンでは、
(わる数の最小公倍数×□)-そろっている差
という代表式を用意しておくと、□のところに1以上の自由な整数をあてはめることで、次々に解答の候補を求めることができます。

くわしく 4で割ると2余る整数は、割る数とあまりの差の2を加えることによって、4で割りきれる整数になります。5で割ると3余る整数も同様です。
このことを逆に考えると、4で割ると2余り、5で割ると3余る整数とは、4でも5でも割れる整数(公倍数)より2小さい整数というわけです。

問題では、わる数4と5の最小公倍数が20、わる数とあまりの差が2なので、代表式は{20×□-2}となります。
この式を計算した結果が3ケタでもっとも小さい数になるように□に当てはまる数を考えます。100÷20=5と見当をつけて、□=5を代表式にあてはめると、
20×5-2=98
残念ながら3ケタにならないから、□=6を代表式にあてはめると、
20×6-2=118 これが正解です。

(3)ワリー

今回新たに追加した内容になります。

ワリーの特長はわる数とあまりの和がそろっている点です。7+3も8+2も10になりますね?

ワリーは、問題の条件にあてはまる一番小さい整数を求めるのは簡単です。いま書いた10が問題の条件にあてはまりますよ?
10÷7=1あまり3 10÷8=1あまり2
間違いないですね?

10の次に条件にふさわしい整数は7と8の最小公倍数56を加えた66です。
66÷7=9あまり3 66÷8=8あまり2
これも間違いないですね?

つまり一番小さい10に56をたし続ければ、問題の解答候補は次々と出てきます。66の次は66+56=122です。
ワリーのパターンの代表式は、
(わる数とあまりの和)+(わる数の最小公倍数×□)
という形ですね。□は0以上の自由な整数です。

問題(3)の代表式は{10+56×□}です。
この式を計算した結果が500に近い整数になるように□にあてはまる数を考えます。500÷56=8…と見当をつけて、□=8を代表式にあてはめると、
10+56×8=458
まだ500には距離を感じるから、おとなりの□=9をあてはめると、
10+56×9=514 こちらの方が500に近いですね。

メモ 解答候補は56ずつ増えるから、458+56=514という調べ方もあります。

(4)バラバリー

アマリー、サリー、ワリーのようにそろっているものがありません。そろっているものがないことがバラバリーの特長です。条件がバラバラということで名前をつけました。最初はバラバラーだったのですが、他との語尾の音感でバラバリーに変化しました。言葉は変化するものですからね。そんな大げさな話じゃないかな(笑)

バラバリーのパターンでは、書き出し作業によって、問題の2つの条件に当てはまる最小の整数をひとつだけ自力で調査してください。

問題の条件「4でわると2あまる数」は、
2 6 10 14 18 22 26 ・・・(A)

もうひとつの条件「7でわると1あまる数」は、
1 8 15 22 29 ・・・(B)

この書き出しによって、両方の条件に当てはまる最小の数が22とわかりました。これ以上書き出す必要はありません。(A)の並びは4ずつ、(B)の並びは7ずつ増えているから、4と7の最小公倍数28を加えて、
両方の条件にあてはまる2番目の数は 22+28=50、3番目の数は 50+28=78
以降、28ずつ加えることによって次々と解答候補を求めることができます。

バラバリーのパターンでの代表式は、
条件に合う最小の数+(わる数の最小公倍数×□)
という形ですね。

問題(4)の代表式は{22+28×□}です。
この式を計算した結果が3ケタでもっとも大きい数になるように□にあてはまる数を考えます。
1000÷28=35…より、
□=35を代表式にあてはめて、22+28×35=1002
あいにく4ケタになってしまったので、
□=34を代表式にあてはめて、22+28×34=974
これが3ケタでもっとも大きい整数ですね。

わる数とあまりのアマリーサリーワリーバラバリー。お楽しみいただけましたでしょうか?
最後に付け加えておくと、バラバリーの解法は他のパターンでも使え、その意味ではバラバリーが万能選手です。しかし、アマリー、サリー、ワリーが使えるときはぜひ使ってほしいです。アマリー、サリー、ワリーはどれもすごく算数っぽいんですよ。バラバリーはバラバラのときだけ仕方なくという感じかな。
4つのおまじないをきちんと分類してマスターできたら、わる数とあまりの問題にだいぶ強くなっていると思いますよ。保証します!

長くなりました。今回の講座はここまでにします。

*今回の講座の復習テストが講座106にあります。

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