Newみんなの算数講座34 取り違え算
みん算からニューみん算への大改訂作業。むかし書いた講座はどうもムダな雑談が多くて、改めて読んでみると自分で書いたことが自分でおかしくなってしまうときがありますね。世界にふたつとない歴史に残る読みやすい算数講座にリニューアルしたいので(大げさ? 笑)気合いを入れて完走を目指します。102講座ぶんの34講座。約分して3ぶんの1まできましたよ。自分頑張れ~(*^^)
講座34のテーマは取り違え算にしました。取り違え算は差集め算の一部に分類されることが多いですが、僕としては独立した名まえを用意してあげてもいいな~と思う個性的な文章題です。なのでこの講座は取り違え算というタイトルにしました。
さっそく問題を出しましょう。これが取り違え算です。
1個120円の〈しゃけおにぎり〉と1個160円の〈うなぎおにぎり〉を合わせて20個買うつもりでちょうどぴったりのお金を持っていきましたが、寝不足で疲れていたのか、買う個数を逆にして伝えてしまったため、持っていったお金が240円余ってしまいました。買う予定だった〈しゃけおにぎり〉と〈うなぎおにぎり〉はそれぞれ何個ですか?
x yの連立方程式が使えるなら早そうですけどね。でも算数ですから方程式は禁止です。講座28でも書きましたが、算数は方程式禁止のハンデをアイデアで克服する勉強なんですよ。そのために頭を使うことが算数の生命線だから、方程式のことは原則忘れてくださいね。(じつはマルイチ算という方程式もどきがあるんですけどね。それについてはいつか書きますね)
では解説します。取り違え算は次のような図(メモ?)を書くのが一番わかりやすいと思います。面積図ではないし。線分図とも言えませんね。僕の授業ではこのような図を様子図と呼んでいます。様子がわかるように書いているからですね。(正式な言葉ではないですよ。念のため)
最初に考えておきたいことは、買う個数を取り違えてお金が余ったということは、当初の予定では〈うなぎおにぎり〉を多く買うつもりでいたのに、実際には〈しゃけおにぎり〉を多く買ってしまったということです。もしこれが逆の間違い(しゃけを多く買う予定がうなぎを多く買った)なら、お金は余るのではなく足りなくなってしまうはずですね。
予定の買い方も実際の買い方も、黒い数字の部分にはちがいはないから、合計の値段のちがいの240円は右側に飛び出している部分(青い数字と赤い数字)で生じたことになります。うなぎ(青い金額)としゃけ(赤い金額)の値段の差は1個ずつなら160-120=40円なので、240円の差が生じたということは240÷40=6より、右側に飛び出ている個数が6個とわかります。この6個がしゃけとうなぎの個数の差です。(うなぎを6個多く買う予定だった)
差が6個とわかったから、あとは合計20個の条件と合わせれば下の線分図のような簡単な和差算になります。
(20+6)÷2=13個 →予定していたうなぎおにぎりの個数
20-13=7個 →予定していたしゃけおにぎりの個数
和差算の公式
(和+差)÷2=大きい方の量 (和-差)÷2=小さい方の量
取り違え算、簡単だったでしょうか。
この問題でよくある間違いは、求める個数を取り違えてしまうことですね。取り違え算の答えを取り違えたらシャレにならないですね~(笑) 予定ではどちらを多く買ってどちらを少なく買うつもりだったのか?という判断が大事です。合計の代金が〔予定<実際〕なら安い方を多く買うつもりだったし、〔予定>実際〕なら高い方を多く買うつもりだったということです。そこをミスしなければ取り違え算は難しい問題ではないですね。
難しい講座ばかりではみなさんが疲れてしまうでしょうし。簡単な講座ばかりでは退屈だしわざわざ読んでもらう意味もないですよね。難易がかたよらないようにバランスを考えながらこれからも書いていこうと思います。難しくてもあきらめないでくださいね。簡単だったらホッとしてください。
では講座34講座はこれで終わります。みなさん次の講座までお元気で!
みなさんへの宿題
ある会社の35人の課で男性1名3500円、女性1名3000円の居酒屋忘年会を前金でぴったり払って予約しました。忘年会の当日、男女の人数を逆に伝えて予約していたことがわかったのですが、男性1名が欠席したため、結局予約のときに払った金額でぴったりでした。この忘年会の当日のお会計はいくらだったのでしょうか?
解答したい方はページ下のコメントに書いてください。正解不正解をレスさせていただきます。お名前はニックネームでもかまいません。