Newみんなの算数講座40 おまけジュースの問題

ニューみん算 40作目を迎えました。今回のテーマは規則性です。生徒さんより大人の人が懐かしく思う題材かもしれません。題しておまけジュースの問題。どうぞお楽しみください。

最近はペットボトルが全盛であまり見かけなくなりましたが、僕が子供の頃、ビンのジュースにビン代がたされていて、ビンを返すとビン代を返してくれるというビン代預かり制度がありましたね。ビン代10円だったかな。いちいち返しに行くのは大変だから、まとめて返しに行くと次のジュースが安く買えたりもらえたりね。今でもありますかねえ？ 最近はビンのジュース自体があまりないからなあ。時代が進むと古き良き文化が消えますね。寂しい(´з`)

お店では見なくなりましたが、算数の問題ではちゃんと残ってます。こんな感じの問題ですね。

(1)は簡単でしょう。やってみます。
200本の空きビンがあると、200÷６＝33あまり２より、33本のおまけをもらうことができて、さらに空きピンが２本残ります。
このとき空きビンは 33＋２＝35本になるから、
35÷６＝５あまり５より、５本のおまけがもらえて空きビンが５本残ります。
今度は空きビンが ５＋５＝10本になるから、
10÷６＝１あまり４より、１本のおまけがもらえます。
ここで終わりですね。最後に残る空きビンは １＋４＝５本なので、まだおまけには足りません。以上のことから、200本買ったときに手に入るジュースの本数は、
200＋33＋５＋１＝239本になります。

次は(2)です。算数の問題でよくある出題構成ですが、前から求める(1)は簡単でも、後ろから戻る(2)は意外と面倒なんですよね。「覆水盆に返らず」ほど大げさではないですが、車の運転にはよく似てる気がしますね。僕も免許を取って30年以上、いまだにバックは苦手です(笑)

脱線すいません。この問題で戻るときは次のような考え方がおススメです。

○○○○○○◎○○○○○◎○○○○○◎○○○○○◎○○○・・・

○がお金を払って買ったジュース、◎がおまけジュースです。左側から見てください。最初だけ○が６個並んでますね。最初は空きビンがないから、おまけを１本もらうために６本のジュースを買う必要があります。その６本でもらったおまけの１本が一番左の◎です。
その次は○が５個並んでますね。おまけでもらえた１本があるので、ここからは５本のジュースを買えばおまけの１本がもらえるようになります。

この図を見て規則性を利用するのですが、上の書き方だと規則性がつかみにくいので修正します。

（○○○○○○）
（◎○○○○○）
（◎○○○○○）
（◎○○○○○）
（◎○○○・・・

並べた記号を６個１組にして（　）をつけてみました。タテに並べるほうがわかりやすいと思います。
最初の（　）だけ例外的に全部○で、２つめからは（◎○○○○○）が続きます。飲みたいジュースは500本だから、これを１組の６本で割ってみます。
500÷６＝83…２
つまり500個の記号が登場するには、83個の（　）と、そのあと２個のマークがよぶんにあればよいわけです。２個のよぶんは（◎○ ですね。
さて500個の記号の中に、お金のかからない◎が何個あるでしょう？ 最初の（　）だけ◎がなくて、それ以外の（　）には◎が１個ずつあります。最後の２個のよぶんの中にも１個ありますね。最初だけないけどよぶんの中にあるから、結局全部で83個の◎があることがわかりますね。

飲めるジュースの合計は○と◎を合わせた500本で、そのうち無料のジュース(◎)が83本あるから、お金を払って買うジュース(○)の本数は、500－83＝417本と求めることができます。

みなさん、おまけジュース問題を理解できましたか？
最初の（　）だけが例外で、２つめの（　）からは必ず１個の無料ジュースがある。なかなかユニークな考え方でしょう？ あまりの中の１個も忘れないでくださいね。僕もむかし先輩から教わったので自分で編み出したわけではないけど、算数の問題にはこうしたユニークな解き方が他にもいろいろありますよ。これからもどんどん紹介していきますから期待していてくださいね。

では今回はこれで終わります。いつもより早かったかな。たまには短縮授業もないとね。次の講座も早めに書きますけど、まだ読んでない講座があったらぜひチェックしてみてください。すでにあっちこっち算数のワザだらけになってますよ(*^^)